日程 | 2014/12/06(土) |
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会場 | 英国国立ウエールズ大学経営大学院大阪校(心斎橋) |
2013年11月、「関西支部会は、単なる講演会や交流会ではなく、各自が研究準備したうえで参加する研究発表会であり『全員が主役』に!」との秋沢先生が提案された基本方針が支部総会にて可決、決定されてから、2014年3月に続き本年度2回目の発表会総会となりました。 今回も、秋沢先生、麻殖生先生、そして今回新たに、2015年全国大会実行委員長である松行先生にもご参加いただき、参加者の満足度も高く盛況のうちに終了しました。
17:00~17:30 | 基調講演(秋沢先生の最新研究をご報告いただく予定) |
17:30~18:30 | 研究報告 (二名)各20分発表+10分質疑応答 |
18:30~19:00 | 支部会 |
19:15~ | 懇親会(開催場所近辺) |
出席者:
秋沢先生,麻殖生先生,松行先生,東川会員,中田会員,片山会員,小林会員,早川会員,山田会員,早瀬会員
基調講演:
「こころと脳の対話 脳科学と交渉学研究」
秋沢先生の最新の交渉学研究をご講演いただきました。昨今のSNSからの企業クレームの拡散は、一企業としてどこまで開示すべか、我々社会はどこまで求めるべきなのか、経営判断とモラルの衝突場面といえる。最近の脳科学や進化心理学研究では、モラルは学習効果ではなく、むしろ生得的な認知能力に由来するという。感情の脳科学研究を進める秋沢先生の謝罪効果の脳科学研究からグリーフケア(挫折からの立ち直り)、倫理学への進化をお話しいただきました。
研究発表:
(1)新会員の山田会員の発表は、第26号学会誌で関西支部の東川会員が提唱された、マルチプル・ネゴーシエーション理論の各論として、交渉における信頼の生成について注目すべき研究レポートを発表されました。ビジネスの現場のご経験をもとに斬新な切り口で研究をされており今後のご活躍が大いに期待されます!また、歯切れの良い語りが大変印象的でした。
(2)東川会員の発表は、交渉学会の全学会誌を通して発表された全ての論文の書誌事項データベースを自ら作成され個別指標分析を発表されました。詳細なデータ分析とそこから交渉学会のこれまでの活動、特に発表者基準の分析は興味深い内容でした。さらに深掘りをされ、2015年の学会誌並びに全国大会で発表できるように内容を詰めて行きたいと抱負を語っておられました。
支部会:
■2014年の活動の振り返りと2015年の方針について
(1)2014年度の活動状況と振り返り
2013年11月9日(土)の支部総会の決定事項を今後も堅持し、関西支部としては基本的に研究発表会・支部会は次年度も春と秋冬の年2回開催することを確認した。また、次回は、3月28日(土)に全国大会が開催される大阪大学での予行演習として支部発表会を開催することを確認した。
(2)事務局は引き続き東川会員が、メーリングリストは早川会員が担当する。
(3)交渉学会の設立趣旨(①広報活動,②国際交流)の確認をすると共に、関西支部会からの提言として、学会として学説の展開モデルがあってもよいのではという意見があった。たとえば、秋沢先生が昨年から交渉と医療とテーマにした画期的なセミナーを大学から発信されており、そのテーマを中心に据え,会員による研究がその脇を固めていくイメージというのも一案と考えられる。例えば、2014年3月に開催した関西支部会研究発表会での発表テーマ5つのうち4つが、「医療と交渉」に関するものだった。
(4)今後,英語論文も発表していくというのも重要な活動と考えられる。
(5)ビジネスを通し交渉学を研究しているビジネスパーソンの各会員の研究成果を、論文を通して学術並びに社会に貢献してゆくことも学会の一つの使命であるが、研究成果を論文としてまとめていくにはアカデミックな視点が必須である。秋沢先生,松行先生,麻殖生先生に理論部分を,会員はビジネス現場からのケースを提供して共著とする方法による研究テーマの拡張及び深掘りをした今後の展開も考えられる。
■2015年度全国大会開催(於:大阪大学)について
全国大会実行委員長の松行先生から現在の進捗状況について報告いただきました。
(1)6月27日(土),28日(日)の2日間で、大阪大学にて開催する方向で計画を調整している。関西支部の事業としても成功させるべく相互協力を更に強めることを確認した。