2008年度 関西支部研究会

  • 日程: 2008/03/27(木)
  • 立命館大阪アカデメイア
Ç支部活動2008年度 関西支部研究会
日程 2008/03/27(木)
会場 立命館大阪アカデメイア
大阪市中央区北浜3-1-18 島ビル

第1報告「母子家庭支援と交渉プロセス-理想的な就業自立のために」

講師:中田 真理子 氏 

特定非営利活動法人 コミュニケーションエード「えむ・コミューズ」代表/日本交渉学会会員

第2報告「監査役の責任と権限」

講師:曽我 栄一 氏

株式会社マルホ 監査役/日本交渉学会会員

コメント

日本交渉学会関西支部は、支部研究会を3月27日(土)に開催いたしました。

当日は、御手洗本学会会長(札幌大学教授)臨席の下、麻殖生健治本学会常務理事(立命館大学大学院教授)の開講挨拶、第1報告として中田真理子会員、第2報告として曽我栄一会員から講演いただきました。

中田会員報告では、「格差の拡がりによる低所得世帯の増加が地方や国の財政に影響し、ハンディキャップを持つ人々の自立が強く求められている中で3割が離婚をする時代を迎えた。母子家庭の年間所得は一般家庭平均のおよそ3分の1であり、子どもを抱えた母親の生活の大変さと、就業・経済的自立への支援が急務である。母子家庭を中心とするひとり親家庭の経済・生活の状況をリサーチし、離婚に始まる様々なキャリア形成の問題を分析、交渉学を用いた理想的な交渉スキルによって、どのようにひとり親の就業などの自立が促されるかを、実際のケースをもとに検証する」として、体系的に整理されかつ具体的な交渉手法が紹介されました。

曽我会員報告では、「日本独自の機関である監査役(会)は、会社法とともに発達してきたが、期待と現実の間には相当のギャップがある。しかし、監査役が取締役の違法行為差止仮処分命令を勝ち取った訴訟や、株主代表訴訟の被告人となり損害賠償責任を負うという判例が現れている。これらは、監査役(会)に自らの責任と権限を自覚させ、会社法が期待する監査役(会)像に近づいていくものと期待している」とし、ご自身の監査役の立場からの貴重な体験を、迫力を持って語っていただきました。

両氏の講演によりその後の質疑応答を含め、充実した研究会とすることができました。今後も関西支部研究会の益々の発展に期待し、皆様のさらなるご支援をお願いするものであります。

(文責:秋沢伸哉/学会副会長・英国国立ウェールズ大学経営大学院教授)

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